from Swing Journal magazine (Sep, 1973 issue) 1 グラビア

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『スイングジャーナル』誌
1973年9月号

(モノクロ グラビア)
ニューヨークの
増尾好秋

(カラーグラビア)
速報 第20回ニューポート・
ジャズ祭/ニューヨーク

写真は、フィルハーモニック・ホールの
ソニー・ロリンズ・クインテット
Sonny Rollins (ts), 増尾好秋 (g),
Walter Daivs (p), Bob Cranshow (b),
David Lee (ds)

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▲リハーサルを終えた増尾の顔にはその自信とゆとりが感じられる(ヴィレッジ・ヴァンガードの入り口で)

●増尾好秋・ギター奏者・1946年10月12日東京生れ・本年26才・1968年12月早稲田大学文学部在学中渡辺貞夫カルテットに抜躍されカレッジ・シャズ界のヒーローからプロ入り・1971年6月渡米・同年12月エルヴィン・ジョーンズのブルーノート盤「メリー・ゴー・ラウンド」のレコーディングに参加・1972年10月リー・コニッツのグループに参加ニューヨークの“オンリエスト・プレス”に2週間出演・1973年4月ソニー・ロリンズのグループに参加“ハーフ・ノート”に2週間出演・同年5月19日かねてよりのフィアンセ, シャーリー嬢と結婚・同年7月ニューポート・ジャズ祭/ニューヨークにロリンズと共に出演・同年9月ロリンズの来日にともなって2年ぶりの帰国が待たれる

(上の写真) ▼7月22日にアップサージ・スタジオで行われたソニー・ロリンズ・クインテットのリハーサル。左からソニーロリンズ(ts)、デヴィッド・リー(ds)、増尾(g)、ウォルター・デイヴィス(p)、ボブ・クランショウ(el.b)

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(下の写真) ▲リハーサルを終えた後、ヴィレッジ・ヴァンガードの前で一息。左から増尾、ウォルター・デイヴィスJr、カメラマンのレイ・ロス、それに本誌編集長。

●堅苦しく略歴を調べると, まあ上のようになるのだが,それはともかく,増尾好秋というギタリスト,日本のファンにとっては絶対に忘れられないシャズメンの一人であることはたしか。その証拠に,本誌主催の読者人気投票でも過去3回ポール・ウイナーに選ばれており,とりわけ73年の投票は1年以上も日本を離れたままにもかかわらずのウイナーであり,その人気のほどがうかがえる。

●人気だけではなく,名実ともに現在のジャズ・シーンにあってトップ・クラスの存在であることは,リー・コニッツやソニー・ロリンズといった,ジヤズ界の巨匠たちに認められ,一躍レギュラー・メンバーに加えられたところからも証明済み。

●ニューヨークに居ついて早や2年をむかえる増尾好秋の現在は,去る5月にヴィレッジ・ヴアンガードの上にある教会で結ばれた20才のシャーリー嬢との仲睦まじい毎日。増尾は言う,「1年後の自分が本当の自分だなんて野暮なことは言わない。朝起きて顔を洗って──と同じように,今日の自分を演秦します──そんなふうに何気なく演秦したい」と。そしてまたこうも言う「日本人は冷静すぎる。計画的すぎる。自分には過去も未来もそんなに大きな比重を占めない。それよりも,現在を,今を, この一瞬を精一杯生きたい」と。9月にはソニー・ロリンズとともに, 2年ぶりに日本のステージでそのギターを聞かせてくれることになっている。

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▲グリニッジ・ヴィレッジから数ブロック離れたダウンタウンにあるロッジに住んでいる増尾好秋と愛妻シャーリー。

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