Message from MASUO
増尾好秋からのメッセージ…アメリカ/日本から

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増尾好秋からのメッセージ  [2011年後半~2012年6月]

2012年6月14日
(blogに同文)

ピットイン 3 Daysを終えて

みなさん、この3日間ピットインに来ていただいてありがとうございました。今日はホッとひと息つきながらこの3日間の事を考えています。自分のバンドを組もうと決心してから次々とアイデアが出て来て結局はこのピットインの3日間につながって行きました。こうやって自分から自分の仕事をプロデュースしたのも始めての事。心の中に夢の様に描いたイマジネーションを実現させてしまいました。一緒に共演して頂いたミュージシャンを始め周りの皆さんから本当にいっぱいの愛と勇気とエネルギーをいただきました。今日もそんなエネルギーが身体中に満ち溢れています。
さあ又仕切り直して19日のジロキチに向けて心を統一! そんな心境です。

One Word の CD も沢山の方々に購入していただいて素晴らしかった。ありがとうございました。

ピットインのスタッフの方々お疲れ様。
大橋、本当に助かったよ。
最後にカコさんとトツキさんにスペシャルサンクスです。
それでは又、

MASUO

2012年4月16日
(blogに同文)

チンさんとの旅 続編 2

もうすっかり新緑の季節になりましたね。この4月10日は日本に行く前最後の仕事でニューヨークの Arthur's の仕事やってきました。
でもその仕事の前にアップタウンに住んでいる盲目のブラジル人のドラマー Vanderlei Pereira のところに行って二人で練習。彼のバンドのレコーディングを最近僕のスタジオでやったのでその流れで日本に行く前に一回久しぶりにプレーしようという事になったんです。
Riverside Drive は桜や花が咲き乱れていてきれいだった。

Arthur's 今晩はキーボードの Ben Stivers と平川君。ドラムの田井中福司さんとかギターの中井君とか日本人のミュージシャンが沢山来たので話に花が咲いて面白かった。

仕事の後は久しぶりに友達の柴田さんのところへ。Around The World にもスペシャルサンクスで名前が載っている昔からの友達です。今日は彼の誕生日だったんです。楽しい時を過ごして家に帰って来たのがもう朝の4時過ぎだった。

 

チンさんとの旅 続編 2   ※前年書ききれなかった夏~秋日本ツアーについて

7月30日
今井さんが経営する横浜の Jazz Is はもう始まって10年のアニバサリーを迎えたとの事。もう数えきれない程何回も出演させてもらっているます。新宿の幸田さんが経営する Club J もそうですが学生の頃からの友達がやっている店で演奏出来るなんて本当に素晴らしい事です。勿論こうやってチンさんと又一緒に演奏出来る事もそうですが昔からの友と又一緒に何かする事が出来るのは人生の喜びの1つだと思いますね。

翌日の高円寺の AG22 は旧友の岡田勉が取ってくれた仕事です。僕は本当に良い友に恵まれています。
素敵なママさんのいるこの店は今回が3回目の出演だと思います。チンさんとは又ひと味違う岡田君とのデュオは息抜きになって新鮮な気持で出来るのでとても楽しみました。
ジロキチの時もそうですが高円寺で演奏すると何時も森本レオさんが来てくれるんです。ギターリストの小泉清人さんも来てくれました。

銀座 Swing は一度も電車で行った事が無かったので前からいろんな人に聞いて間違いが無い様に準備していたのですが店の場所を見つけるのに一苦労。やっとの事で店に到着。リハの時間に遅れてしまいました。
リズムセクションの岸 徹至さん(b), 八城 邦義さん(ds)は今回が始めて。ドラムの八城さんはあのピアニスト八城一夫さんの息子さんです。渡辺貞夫さんのバンドに入ってから八城一夫さんとは何度と共演しましたし僕のファートアルバム Winds Of Barcelona にも参加していただきましたからとても思い出が沢山ある方なんです。
お父さんの面影が沢山ある邦義さんは一目見て息子さんだという事が分りました。
井上智君とは昔ちょっとデュオで仕事をした事がありましたがこうやってリズムセクションと一緒に演奏するのは始めて。お互い知っている曲を見つけながらやったセッションでしたが久しぶりのリズムセクションとのTwin Guitars の演奏はエキサイティングだったので楽しかった。

ジロキチ、マコさん追悼コンサート。1990年に岡田君と全国を回ったのですがツアー後半マコさんがマネージャーとして一緒について来てくれたんです。良い思い出でいっぱい。楽しかったなあ。その時にマコさんが撮ったビデオがあるんです。
峰さんを始め久しぶりに福村君,本多君,佐山君,渋谷さん,岡田君、珠也、みんなのエネルギーが一丸となって空に飛んで行った。
これからもジロキチ応援して行きますよ。

チンさんの車で水戸の自由が丘スタジオへ。僕は本当に久しぶり。石田先生や昔からのスタッフの人達もいて懐かしかった。何時もの様に演奏の前には道を渡った向こう側のお蕎麦屋さんに連れて行ってもらって食事。自由が丘スタジオは音楽をやるのに本当に良いスペースです。お客さんがみんな音楽を楽しみに聴きに来ている事が分るんです。
演奏が終わってから来ていたお客さんの一人が僕達がサダオさんのバンドで出演した1970年のニューポートジャズフェスティバルのプログラムを持っていたのです。僕はそのプログラムは一度も見た事がありません。プレゼントしてくれたのでこちらにもって帰って来て大事に保管しています。ありがとう。
明日は大阪なので終わってからすぐに東京に帰りました。

新幹線で大阪へ。東京駅で今日はお弁当何にしようかな~なんて迷うのは僕にとって極上の楽しみ。深川飯。これが気に入ってます。
大阪に着いたら外はゴンゴンの夕立なので喫茶店で雨が止むまで時間つぶし。でも大きいベースや荷物があるのでそう簡単に店に入る訳には行かないんですよ。置いた荷物が見えるところに席も取らなければならないし。フロアーは水でビチャビチャだし。大変なんです。
でも僕達旅慣れたものでそういう事を一切気にせずにスイスイと過ごしてしまうタフさを持っているんです。悟りの心境。。。

Jazz On Top 僕は始めてのお店です。今日明日とボーカルの清水ひろみさんがゲストなのでまずはリハーサル。ひろみさんはチャーミングでとってもやさしい声を持っています。リハの後は FM COCOLO のラジオインタビュー。番組ホストのクリスとはこの春海老原さんのツアーの時に東京から電話で番組のインタビューをやったので知っていましたが実際に会ったのは始めて。ナイスガイ!
東京からわざわざ玲子さんが来てくれたり大阪の友達も来てくれたり又心温まる夜になりました。
打ち上げも大阪ならではの美味しい物沢山食べて幸せいっぱい。

翌朝はホテルのそばの大阪駅近くのアーケードでチンさんと何を食べようかと迷って行ったり来たり。結局入った店はチンさんが言うには失敗。僕はだいたい何食べても美味しいので 問題なし。
京都行きの電車に乗るまでが大変だった。まず電車を見つけるのに一苦労。荷物があるのにさんざん大阪駅の中を歩く。チンさんはベースと荷物。僕はギターとギターアンプと荷物なので何時もエスカレーターを見つけながら行くんだけれどたまに無いところもあるんですね。エスカレーターが無くて階段だともう本当にお手上げ。荷物を2回に分けて階段の踊り場の見えるところまで持って行ってまずそこに置いてから又戻って残りの荷物を持って来る訳です。それを何回も繰り返すともういやになっちゃって。手は痛くなってしまうし筋肉ガチガチ。ミュージシャンはタフでないとやって行けないのです。
それがまだまだ続くのです。
京都に到着。又どういう訳かエレベーター無し。阪神だか阪急だか忘れたけど...参りました。
やっと地上に出たら先に上がっていたチンさんがどういう訳だかそこで宝くじを買っていたので僕も連れ買い。京都は暑い暑い真夏日。
そこから又荷物を転がしてホテルまで人混みの中を歩いたのですが遠いいのなんのって。人は荷物を持っての移動がどんなに大変なのか知らないので... ホテルは駅から歩いて直ぐですよ .... なんて言う訳ですね。知ってたらタクシーに乗ってたよ。
とにかく祇園のみやこホテルへチェックイン。由緒あるホテルなんだけど古くて部屋も小さくてちょっとナイキタ。でもこういうのも好きです。疲れてしまったのでベットで一休み。
サウンドチェックで行った祇園 JTN は狭い小さな店でしたがビルの上階で大きな窓から見える景色は絶景。数人のお客さんの前で演奏するという贅沢なセッティングのお店です。
この数年京都に来る事も度々ありましたが河を渡ったこちら側の祇園方面に来たのは始めてなのでサウンドチェックの後は興味津々で祇園の町に繰り出しました。まずはホテルのそばに見える赤い八坂神社へ。そこから裏道に回って細い通りをグルグル歩いていたら花見小路に出る。全く夢の様。石畳や御茶屋さんこの純日本的雰囲気にすっかりシビレる。そんな訳なので演奏の後もホテルに戻ってからさっそく又散歩に出ました。舞妓さん?芸子さん?の歩いてる姿に見とれたりとにかく当て所も無く歩いているだけで楽しいので夜中真夏のの祇園を満喫。さすがにまだ人通りが多い四条の大通りに出て鴨川に向かって歩く。遠くにギターの音が聞こえるのでそれに惹かれて向かって行くと四条大橋のたもとの柳の木の下で一人の青年がギターを弾いていました。僕も含め夜中だというのに数人の観客。30分位聞き入ってしまいました。マーティンみたいなステールストリングのアコースティックギターにアンプを通しての楽しそうな演奏。みんなが知っているポップの曲から自分のオリジナル曲も含め全く自分の物にしているタップスタイルの奏法でそれはそれは見事。聞き惚れてしまいました。彼はスペシャルです。そこでCDも売っていたので終わってから買いました。
小樽出身の ゆあさ まさや君 
 CDのタイトルは Happy Days です。
 ホームページ http://tosp.co.jp/i.asp?I=yuas0302
出会いって不思議だね。こんな事があるなんて生きているって事は本当に素晴らしいね。世の中には言葉では言い表せない素晴らしい事が沢山あるんだね。何て表現したら良いんだろう感謝の気持で心がいっぱいになった夜でした。

ホテルに帰って寝ようかと思ったら火災報知器が鳴っちゃって。みんなドアーを開けて眠そうな顔を突き出している。
暫くしてから分ったのですが何かの間違いでした。

翌朝僕とチンさんはそこで別れてチンさんは長野へ。僕は大阪へ。チェックアウトする前に朝食を探しながら又ブラブラ。結局行ったのがインディアンレストラン。京都でインド料理で朝食。すごいコンビネイションでしょ。
今度は迷わずタクシーを拾って駅へ。でもやはり階段だけなのでドスンバタンで地下の駅へ。(余談ですが9月に又京都に行った時にエレベーターのある場所を見つけました。無いわけないよね。)大阪では今回の仕事の蒼樹れい子さんのアシスタントの方が出迎えに来てくれていました。
蒼樹れい子さんはニューヨークに居たんです。もうこちらに帰って来て数年になりますが関西に来ると何時も来てくれます。僕のスタジオでやった彼女のレコーディングには直接関わりませんでしたが出来上がったCDをいただいてとても良かったので何となくそれ以来の音楽友達になりました。今回は彼女の周りに居る関西のミュージシャンと一緒に演奏する企画を作ってくれたのです。
大阪ラグタイムは2010年にチンさんと来たのが始めてでお店のマスターとはかれこれ20年程前に関西での仕事の時にお世話になった方だったのです。惜しい事につい最近亡くなられてしまいました。
今晩は 畑ひろし(g), 蒼樹れい子(vo), 神田芳郎(b)それに僕が入ってのセッションです。れい子さんは作曲家,アレンジャーでピアニストである事は知っていましたが 歌手である事は知りませんでした。畑君はニューヨークのスタジオにレコーディングで来たのでその時からの知り合いです。とてもオーソドックスでスウィングするギタースタイル。今回は一緒に出来る事とても楽しみにしていました。ベースの神田さんは始めてです。とても広いお店なのにお客さんで満杯。彼女のオリジナルやスタンダードの曲も混ぜて又ひと味違う演奏で
楽しめました。

これから日本に出かけます。

Photo of Masuo

4月16日 20012年。

MASUO

2012年4月8日
(blogに同文)

チンさんとの旅 続編 1

そろそろ又日本に行く日が近づいています。今回は日本に行っていよいよ念願のバンドを組むので以前のCDを聞いたり、選曲したり、譜面を書いたりこれからの又新しい出発を感じてとても充実した日々を送っていますよ。

東京は桜が満開なんですね。去年の丁度今頃は海老原淳子さんの2枚目のCDのプロモーションツアーをしていました。東北震災の直後で本当に大変な時でしたね。いろんな事思い出しています。

4月8日は亡くなったジロキチのマスターマコさんの一周忌です。時間が経つのが早いなあ。
黙祷。


こちら今日はイースターウィークエンド。
今年はいつになく温かい冬だったので水仙や白い梨の花や黄色のフォシシア、何時もだったらまだ咲いてない花がもう咲いています。
タンポポもボチボチ出て来たのでタンポポ ポリスやっています。これは僕がつけた名前。タンポポはそのままにしておくとドンドン繁殖してしまうので見つけると即座に花を摘んでしまってそこら中に繁殖しない様にコントロールするんです。

今日は最近このエリアに引っ越して来たドラマーIan Fromanと二人で練習していました。先日 Blue Note の仕事の時に一緒にやったオルガン奏者 Ron Oswanski がここに来てリハーサルをやった時に Ian の話が出てそれで紹介してもらった訳です。なかなか良いドラマーだったから楽しかった。良い友達になったのできっとこれからも一緒に演奏する事があると思う。

 

チンさんとの旅 続編 1  ※前年書ききれなかった夏~秋日本ツアーについて

忘れてしまう前に本当にスペシャルだった去年のチンさんとの旅の思い出を書いておきます。

北海道の旅から帰って来てから両国の下町食菜台所。春にも一度やった店なのですが僕の早稲田高校の後輩の吉田君がいつもブックしてくれる下町での仕事なんです。小さな店ですが雰囲気が良くて普段はあまり行けない下町で演奏するのはとっても良い事ですね。

翌日は栃木県の石の蔵。旅の移動には3パターンがあって電車か飛行機か車で行く訳です。今回はじめての車移動だったので笹塚のチンさんの家に行ってそこからチンさんの車ホンダオデッセーで出発。
買ったばかりのナビの使い方がよく分からなくて東北道に乗ってから二人であ~でもないこ~でもないしているうちに出口を見逃して気がついたら福島県を走っているではないか。大ショック。二人して見逃すなんて。
とにかく次の出口で降りて高速には乗らず下の道を通って石の蔵へ。まあ大ドジだったけど僕にとっては里山みたいな田舎道のドライブは最高に楽しい事。ノンビリ出来てとっても良かった。
でも時間がかかってしまったので時間ギリギリでビュースタジオに到着。手作りのお蕎麦をご馳走になってから早速演奏。ビュースタジオは目の前が畑で道からちょっと小高くなっているところにあってこんなところで音楽が出来るなんて素晴らしいです。ギターの井上智君は毎月1回位のスケジュールでそこでレッスンをしているとの事。後半には彼も一緒に入って演奏。オーナーの土谷さんはアルトサックス吹き。終わりには彼も入ってジャムセッション。楽しかった。

この那須には僕の父と関わりがあった杉井幸一さんのご家族の方がいらっしゃるのだという事を知りました。戦前ですが父は編曲者杉井幸一さんのバンド、キングノベルティオーケストラに所属していたんです。
石の蔵のある那須烏山市(旧烏山町)は城下町で歴史的な町で戦争中に杉井幸一さんの奥さんのハイカラな「よしの」先生が娘の「さちえ」さんと疎開していたとの事。そして音楽の指導者に成られて多くの生徒さんに音楽の指導をしていたので現在70歳から80歳位の年齢の方達で東京音大とかの音楽大学に進まれた人達がいらっしゃるそうです。
実はこの話はオーナーの土谷長男(マスオと読むのです)さんが全部説明してくれた事なのですが人と音楽が深く絡み合っている歴史ですね。まだまだ話があるのですが長くなってしまうのでそれは又次の機会に。
たまたま偶然のタイミングで杉井幸一サロンミュージック集としてキングレコードから最近発売されていたのでそのCDもいただいてただただ感激。

台風で藤枝市の Body & Soul はキャンセルになったので翌日浜松へ。この旅もチンさんの車で出発。東名高速を西へ。チンさんに変わって僕も途中から運転。日本の道も少し慣れて来たのでドライブが楽しい。僕はとっても安全運転です。
田町サロンは 2010 年に Bill Mays とも演奏しました。主催者の平野さんが所有するビルの一階の入り口のスペースが会場で広々として贅沢な気分にさせてくれるところです。平野さんの人柄とスタッフの方々の足並みが揃っていて気持良く演奏させていただきました。

名古屋の Lovely へ。店に直行してまずサウンドチェック。それからホテルにチェックイン。時間があったので少しノンビリ。鉄塔の下の公園セントラルパークを散歩してから演奏の前に待ち合わせた店で食事。チンさん、プロデューサーの伊藤潔、それに55レコードの五野君。その夜のラブリーはお客さんもいっぱいで熱い夜だった。CDも沢山売れて休憩時間に店の外のベンチに座ってサイン。
もう何度と訪れているラブリーですが店のスタッフも良いしミュージシャンを愛するオーナーの河合さんの顔を見ると何ともリラックスして居心地良くなってしまいます。ここも本当に歴史がある店ですね。

翌朝は店に楽器を取りに行く前にチンさんとウナギを食べに行く事に決めていたんです。いば曻。でも行ったら店は休業。ガックリ!
仕様がないのでもう一軒まつやデパートの上に美味しいウナギ屋さんがあるというので何とか見つけて行ったのですがもうすでに人でいっぱい。待ち時間が2時間だって。
諦めて同じ階にあった中華へ。美味しかったけど少し気落ちして二人でトボトボ歩いてラブリーへ。店ではボーカルの丸山繁君がクラスをやっていたので久しぶりだったので話になってしまう。
楽器を車に積んで次の店犬山の Contrail へ出発。
Contrail は 2009 年に始めてチンさんに連れて行ってもらった店。自宅を改造して作ったお洒落でモダンなお店で住宅街なのに隣にまだ少し畑が残っていたり、入り口のところにラズベリーがなっていたり、奥さんが手作りで自然な物を材料にして作るデザートがなんとも美味しくて全て僕好み。忘れられない場所なんです。ご主人の藤田さんは現役の自衛隊のパイロット。そこで店を Contrail という名前にした訳ですね。とっても素敵なカップルですよ。
楽器をセットしてサウンドチェック。美味しいコーヒーとデザートをご馳走になってから今晩泊まるホテルへ。今日は演奏するまでに時間があるしすっかりリラックス。
ホテルの駐車場に車を止めている時に気がついたのです。僕達の荷物を名古屋のホテルに忘れて来てしまった事に。二人で顔を見合わせてあまりのドジに言葉なし。
そうです、又名古屋まで戻ったんです。片道1時間半位だったのでまあ助かったけどもっと遠かったらどうしたんだろうね。
言い訳だけど朝のウナギが悪いんだよ。あれで調子が狂ったんです。
本当だったらラブリーで楽器を積んでそれからホテルに戻って荷物を積む予定だった。でも二人とも忘れてしまうんだからどうかしてるよね。だからそれから以後は何時も指差し確認。3回。さすがにこれで僕達のドジは終りになりました。
でもこの後に....
ホテルにチェックインして着替えて早速店に戻る。少し時間があったので気分転換のために途中で見た木曽川まで散歩する事にする。夕方になって来ていたけれど暑い日だった。いくら歩いても近いと思った木曽川には行けそうも無いので途中から横道にそれて畑のなかを歩く。少し風も吹いて来て畑仕事をしているおばあさんの姿、夕陽。とっても平和な気持になって心も落ち着いて、時間も無いので店に戻る事にする。しかしいくら歩いても店が見つからない。迷子。始まる時間も迫ってるし焦っちゃって、連絡のしようも無いし、人に聞いてもそんな店がある事すら知らないみたい。きっと店の前を通り越してしまったんだろう、それしか無いと決心して来た道を戻る。走りました。正解。スタート時間を数分遅れて店に駆け込み。そのまま演奏。事情を知らないので時間には遅れて来るし汗だくの僕を見てチンさん変な顔してた。ゴメンなさい、チンさん。
なんでそんなドジをするんだろう。自分に自信が無くなりそうになったけど、まあ暑かったしいろいろあった日だったからね。シュン。
沢山の手づくリのゴチソウで打ち上げ。楽しい時をありがとうございました。

翌朝は2年前に来た時に連れて行ってもらった極上のお寿司屋さんへ又行く。本当に美味しいんですよ。何でこんなところに???
不思議ですね。
東名を僕の運転で一路富士市へ。ケルンは2度目。2010 年にBill Mays と来たのが最初。この店はステージが広いのが良いですね。
この店も最近発生した地震でかなりの影響があったとの事。お店の営業にも関係して来るので大変だと思いました。
今夜は泊まる予定でいたのですがホテル代も無駄だし終わったらそのまま東京に帰る事にしました。ですからサウンドチェックの後はそのまま店に残り始まるまで時間をつぶしていました。僕は又海の方にに向かって散歩。このあたりは工場地帯で海岸まではたどり着けなかった。煙を黙々と吐いている高い煙突。汚い運河沿いにある人気の無い道を散策していました。空気も臭くて良くなかったなあ。
曇り空だったので富士山は見えなかったし、少し淋しい散歩だった。
深夜遅くなって東京に到着。チンさんお疲れ様。

こんなアップル見つけたよ。

jazzapple

2012年1月21日
(blogに同文)

One Word 中間報告

みなさんこんにちは、お元気ですか。

今朝起きると外はすっかり雪景色。この冬は例年になく温かい日が続いていましたがついに雪が降ってしまいました。でもとってもきれい。窓から外をながめているネコさん達が可愛かった。

窓から雪を見る2匹の猫ちゃん

気がつくともうだいぶ日が長くなって来ていますね。
去年の7月から始めた被災地支援 One Word ダウンロードも半年経ちました。ちょっとした思いつきで始めた事ですがみんなの奇跡的な協力で実現する事が出来ました。そんなみんなの心意気いつまでも心から感謝しています。
カコさん、ありがとうね。

そしてすでにダウンロードして下さったみなさんにも心から Special Thanks ! です。
本当にありがとうございます。

まだまだ一部の人のみで広くには知れ渡っていないのが現実です。せっかくの事なのでこれからも何とかもっと広めて行きたいと思っています。何か良い策がないでしょうかね。もし何か良いアイデアがあったら是非知らせて下さいね。

ダウンロードは今の所一応5月いっぱいで終了という予定で考えています。集めた義援金もその時点で送る支援先を決めたいと思っています。まだまだ額が少ないのでもう一桁上まで伸ばせられたら素晴らしいですね。

このバージョンの One Word はこれっきり。将来自分のアルバムに入れるとしても中間部分のない全く違うアレンジになります。
ですからとても希少価値のある物です。みなさんダウンロードするなら今のうちですよ。

よろしくお願いします。

1月21日 2012年

MASUO

2012年5月から7月5日まで日本ツアーが決定したため、販売期間を7月5日まで延長しました。ライブ会場で直接購入、またはEメールで受け付けています。最後のチャンスですのでこの機会に是非! 追記: 7/5でひとまず締めて集計し、被災地のため2団体に寄付しました。報告は2012年8月8日の文に。その後もメールで細々と受け付けています。One Word購入の詳細は → こちら

2012年1月1日
(blogに同文)

明けましておめでとう

新年明けましておめでとう。

今年2012年は日本復興の年ですね。被災地のみなさんのためにみんなで少しでも良いから出来る事、力を合わせてがんばりましょう。

こちらはお正月の初詣なんていうものがないので今日は Milford の町に行って写真を撮って来ました。
穏やかで寒くなくて気持が良くて素晴らしい元旦でしたよ。
前から町にあるこのサインの前で写真を撮りたかったんです。
日本で誕生日のプレゼントでいただいたブルーのセーターを初めて着て行きました。ありがとう!!

2012年元旦ペンシルバニアMilfordにて

撮ったのが日本で買ったカメラなのでまだ日日が日本時間にセットしてあるのが可笑しいね。

大晦日の昨夜はNYからのTV中継のカウントダウンが始まる前にウォーキングマシンに乗って歩きながらTVで偶然見つけたアニメの映画を見ていました。ディズニーのチャンネルでやっていた映画でこちらでのタイトルは Ponyo 。勿論全部英語に吹き替えられています。スタジオジブリの作品でそれはもう可愛くて可愛くて。
実は今日も夕方から再放送でやっていたので最初からちゃんともう一度見てしまいました。
アメリカで、それもお正月にディズニーのチャンネルで日本のアニメを見ているなんて面白い時代になりましたね。

旅をする木..... おいしいお菓子を食べる様に毎日一編一遍少しずつ噛み締める様に読んでいます。
とっても平和で静かな良いお正月です。

みなさん、今年も健康で実りの多い素晴らしい年になります様に。

MASUO

2011年12月29日
(blogに同文)

臼庭潤君のこと、 そして良いお年を

みなさん、こんにちは。今年も残りがもう後数日になりましたね。
昨日は今年最後の仕事でNYに行ってArthur's Tavern でやって来ました。あいにくの雨でNYに着いた頃はドシャ降りになってしまって楽器を運ぶのが大変だった。ギターは久しぶりにレスポールを持って行ったよ。
終わってから平川君とチャイナタウンへ。雨もあがって12月とは思えない程温かい夜だった。

日本にいる時、知らないうちに荷物が多くなってしまったので帰って来る前に船便で送った荷物が今朝到着しました。中身をチェックしていて一冊の本を見つけてチラッと眼を通したら思わずそのままその本の世界に引きずり込まれてしまいました。本の題名は 旅をする木 。著者は星野道夫さんです。プレゼントでいただいた本なんです。

実は数日前クリスマスの頃に僕のサイトに送ろうと思って書き始めた文章があるのですが、途中で何か書いている意味を見失ってしまってそのままになっていたんですけど、この本 旅をする木 の始めの所をちょっと読んだだけで又その文章を書き終える気持になったんです。

最近つくづく思っている事は、人は一人一人がみんなスペシャルなんだって事。今回も日本中旅をしていろんな所に行って沢山のスペシャルな人に会いました。そしてその会った一人一人の人からもらった素晴らしいもので心の中がいっぱいです。そんな宝を心の中に持っている自分が幸せ者だと思います。感謝!!!

この本を読みながら新年を迎えたいと思います。ありがとうね。

 

今日は12月24日、明日はクリスマスですね。
こちらはいい天気。Another Nice Day In ペンシルバニアですよ。
このところ異常気候でいつもの様に寒くないので湖もまだ氷が張っていません。

僕にとって今年は特別な年でした。チンさんと初めての二人だけのレコーディング、そしてその真っ最中に起った東北震災、アメリカに渡って40年、早稲田のダンモ研の50周年、それにこの12月は僕達がこの家に引越して来てまる10年。ワールドトレードセンターの出来事があった3ヶ月後だったんです。
引越の時は別便で家財一式の荷物を積んだトラックがこの家に到着する前に僕達が先に行っていなければならなかったので、飼っていた4匹のネコを車2台に分けて前の晩から寝ないで早朝ドライブして来たのを昨日の事の様に憶えています。もう10年も経ったなんて時間が過ぎるのが早いですね。

もう3週間程前になりますが Kennedy Center Honors というイベントで歌手のニールダイヤモンド、チェロのヨーヨーマ、女優のメリルストリープ等に混じってソニーロリンズが芸術に貢献したという事で表彰されました。TVでもその表彰式が番組になって流れたので僕も見ましたがビルコスビーに紹介されて81歳のソニーとってもハッピーそうで僕も嬉しくなってしまいました。素晴らしいですね。フレーフレーソニー!

同じテナーサキソフォン臼庭 潤君の事を書こうと思います。僕が日本に居るとき8月に急死してしまい彼の突然の死は何とも納得がいかないと言うか、何か出来なかったのだろうか、ずっと心に引っかかっていた事で何か書かずにはいられない気持だったんです。

44歳の若さで終わってしまった人生、今は安らかに冥福されている事を祈ります。

自分の音楽に真剣に強く情熱を持って熱く燃えていた音楽同志臼庭潤の事を少しでもみなさんに伝えられたらと思って彼との思い出を書きます。

彼と始めて会ったのは新宿の J で。随分昔の事です。それから日本に行くと時々会ったり一緒に演奏したりする機会もありましたがその後しばらくの間ご無沙汰になってしまいました。そんな彼から突然メールが来たのはピアノの本田君が亡くなった時。メールの内容は、お葬式に行って、もぬけの殻の様な本田君の亡がらに会っても何も感じられなかったんだけれども、僕が書いた追悼文を読んでいるうちに駆け出しの頃本田君にしぼられた事や昔のいろんな事を思い出して来て思わず涙が出て泣く事が出来た。っていう様なメールでした。
僕があの文章に書いたあの日のピットインでの珠也のバンドというのに臼庭君が入っていたんですね。

それから又最近のつきあいが始まった訳です。

2008年の12月。突然僕が演奏しているNYのArthur's Tavern に現れたんです。ドラムの平川君とは日本の時からの友達だったとの事。久しぶりに会ってルックスが全くの別人。あまりにも前のイメージと違うのでビックリでした。新しいガールフレンドと一緒にとても幸せそうでエネルギーに満ちあふれていました。41歳にして結婚の決意をして最高に幸せな時だったんだね。

次は2009年の2月。目黒のJ.J's カフェにベースの岡田君、ドラムのウータン、それに海老原淳子というメンバーで出演している時にドラムの横山和明君を連れて遊びに来たんです。この時も数曲飛び入りで演奏。ぬけた音で思いっきりの良い吹っ切れた男っぽいプレーでとても好感を持っていました。

それで次が去年2010年の夏、一緒に仕事したんですが結局これが最後になったしまいました。
6月の末から7月の頭にかけて彼が新しく組んだバンドに僕がゲストで入って J , Sometime , アケタの店 , NARU の4カ所で仕事をしたんです。メンバーはピアノ松本茜、ベース畠山芳幸、ドラム横山和明。

その間も彼が最近作ったCDを送ってくれたり彼のバンドとのこの仕事の件の話もあったのでメールでのやり取りがいろいろありました。

2010年1月4日 幸せそうな家族3人の写真付きのメールで、

昨年8月22日に息子が誕生し、お陰様で順調に成長しております。
名前はロイです。
名付け親はロイ・ヘインズで本人が一筆くれましたので、心意気にあやかってカタカナにしました。
僕も父親としての自覚を新たに演奏に反映させていきたいと思っております。

2010年4月17日のメールには、

僕は5月からジャズ原点に帰るべく、念願のカルテットを結成し、スタンダードを思いっ切り演奏し新たな音楽人生に賭ける思いでいっぱいです。

そんな風に前に向かって力一杯走り出していたんですね。

最初の J での演奏はとにかくやってみようと言う様な演奏だったのですがバンドメンバーみんなが若者なのでエネルギーいっぱいで楽しかった。2回目の Sometime の仕事の時は始まる前に選曲にバラエティーをつけようとか違うテンポの曲もやってみようとか話し合ったものです。

3回目のアケタの店での演奏は店の機材でライブレコーディングしてあるんですよ。結局これが最後のレコーディングになってしまいました。その夜はケイ赤城や珠也も聞きに来ていました。

結婚生活が崩れてしまった事を僕が知ったのがこの日だったんです。あんなに幸せそうな二人だったのでその話にはショックでした。

4回目最後の仕事 NARU の時はケイ赤城が又遊びに来て数曲一緒に演奏したりバンドもやっと落ち着いて来たという感じで僕としては一番楽しめた演奏でした。ケイも潤のプレーには好感を持っていたよ。

彼の溢れ出る様なプレーは4回通して全部素晴らしかった。そこにはこれからどんなにすごいミュージシャンになって行くんだろう、楽しみだなと感じさせるものが多々ありました。残念でたまりません。スピリットがあり存在感のあるプレーは時々ソニーロリンズを彷彿するような瞬間もあった。実はソニーもそうなんだけれどあの豪快な演奏の裏には繊細で複雑な部分があるんですね。そういうものがその人物の深さにもなる訳ですが臼庭君にも正にそういうところがあったんだと思います。

2010年9月14日のメール、

実は先程、ロイの監護養育権の獲得が確定になりました。
ご相談にのってくださって、励ましてくださってありがとうございました。
これからますます子どものためにもミュージシャンとして前進していく意欲に燃えております。

2010年11月30日 どこかの公園で息子と一緒に遊んでいる2つのビデオ付きのメールで、

アケタの店での音源の件でメール致しました。
その後息子ロイとの生活も落ち着き、無事に元気に1歳3ヶ月を迎えました。
僕の祖母は一周忌を迎えました。
我が一人息子のロイと祖母にあの日の演奏をCD化して捧げたいと強く思っております。

僕は返事でまだバンドがまとまっていないから早急ではないか、もっと一緒に仕事をしてバンドを煮詰めて行こう、そのうちに僕のレーベルから潤のCDを出す事も考えて行こう、そんな事を書いた事 憶えています。

年が明けて2011年になってから僕の今年の春の日本でのスケジュールを送ったのですがメールの返事が来なくて、やっと返事が来たのが2月14日のメールで、

現在2週間程入院中です。
あと2日位で目処がつきそうです。

との事、そのすぐ後に潤の友達からのメールが届きました。

臼庭 潤が、入院中なので、彼に頼まれてメールしました。
今月の初めから、精神的ストレスにより、潤は入院しております。
まだ、退院の予定は、たってませんが、今週末から来週かな?と
潤の家族と私はみています。
何回か、面会に行きましたが、だんだん調子も良くなって、きておりますので、
安心してください。
何か仕事の件など潤に伝えることなど、ありましたら、お手数ですが、こちらに
メールしてください。潤に伝えます。

5月になってから彼自身からメールが又来るようになって、

今回の病は想像以上に手ごわく、離婚問題、子供の件もあり自宅療養中です。
全く御連絡出来なかったので気になってメール致しました。
快方に向かっていることは事実です。

僕は最近復活の予感を少しずつ感じております。(まだ不安と焦りが交錯していますが)
夏にMASUOさんがまた帰国なさる日程に目標を持って、この療養中に新たな自分を探してみようと思っております。
なるべく早く本調子になれるようにつとめます。

この様に立ち直ろうと一生懸命がんばっていたんですよ。
しかしこの後の6月6日のメールが最後のメールになってしまいました。
僕は7月からチンさんとのツアーが始まって8月に入ってからそろそろ連絡を取ろうかなと思っていた矢先でした。
もう少し早くに連絡を取っていたらどうなっていたんだろう。もっともっと手を差し伸べる事が出来たのではないかそんな事を考えると悔やまれました。

Live at LazyBird という臼庭君の丁度2年程前録音のアルバムがAKETA'S DISK から出ています。彼の事を思っているんだったら是非聞いて下さい。そこには潤が生きていますよ。

心の病の苦しさは本人だけにしか理解出来ない事ですね。情報がありすぎて肝心な事を見忘れてしまう。現代人の持つそんな心のストレスはみんなが直面している問題ですね。繊細な人程苦しさが大きくなってしまう。

でも生きている事って何と素晴らしい事なんだろう。僕はそう思っているよ。ほんのちょっとした心の持ち方しだいでこの世界に素晴らしい事や楽しい事がいっぱいある事を見つける事が出来るよね。それに何か希望を持って生きて行くのも大切だよね。

大変な事も沢山あるけれど Life Is Good だよ。
One Word が大切だよね。本当に。

それでは良いお年を。

MASUO

2011年11月17日
 

久しぶりの New York

みなさんこんにちは。帰って来て早一週間やっと時差も直ってこちらの生活が始まっていますよ。昨日は何時もの火曜日の Arthur's Tavern の仕事で久しぶりに New York に行ってきました。
仕事の前に Macストアーに行きたかったので少し早めに出発。曇り空の中まだ半分位枯葉が残っている林を見ながら4ヶ月ぶりの New York へのドライブはとても静かで平和だった。

Greene St の昔の僕のスタジオのそばにある Macストアーはあいにく工事中でその近くに仮のお店がオープンしていたのでそこに行ったのですが人がいっぱいであまりにも混んでいたので 14 th St の店の方に行く事にしました。ウエストサイドのハドソン河に近い方の 14 th St は肉の卸を扱うマーケットが沢山あるエリア。その昔だったら夜になると変態の女装した人達が多く出没する怪しげな場所だったんだけど今は洒落たファショナブルな店が沢山出来てすっかり変貌してしまいました。Macストアーは流行りの場所にお店を出すんだね。

用事が済んでちょっとお腹もすいていたので横道に入った所にあるダイナーを見つけて入る。車も店の前の道に停められてバッチリ。窓際の席に座ってB.L.T サンドイッチとコーヒーを注文してボーッと窓の外の街を眺める。コーヒーをすすりながらサンドイッチをパクついているとフッと美味しかった東北の魚の事なんかを思い出してしまってそのギャップに思わず笑いがこみ上げて来てしまう。ハッキリ言ってちっとも丁寧でない大雑把なコーヒーやサンドイッチ、コールスロー、ピクルスなんだけどそれがとっても美味しく感じられて嬉しくなってしまった。や~ New York に帰って来たな~。

Arthur's Tavern は6時半頃に店の人が来て店をオープン。7時から音出しと言う事になっています。僕は何時も6時前には到着している様にしているんですよ。というのは店のあるGrove St は道の南側が6時からパーキング出来るからなんです。
だから昨日も6時前には店の前に行って車を止めて待っていました。やる事が無いのでラジオを聞いたりCDをかけたり時間をつぶしているのですが道の反対側で車を止めてパーキングメーターにお金を入れようとしている人を見つけると行って教えてあげるんです。後数分すればこちら側の道にフリーでパーキング出来る事をね。みんなすごく喜んでくれて6時になると車から出て来て笑顔で手を振りながら別れて行く訳です。車を止める事が大変だと言う事を知っているから助け合おうという仲間意識ですね。Good Feeling !

店の人が来るまでまだ時間があるので小さな散歩へ。11 月だというのにまだ暖かくて少し霧が懸かった夕暮れのビレッジは夢の様。Autumn In New York だ! 
7 Th Ave を渡って向かいの小さな公園をグルッと回ってから 55 Bar をのぞいてみる。まだ時間が早いので音楽は始まっていなかったけど Smalls や Fat Cat にも行ってのぞいてみる。これからはこういった店でも仕事を取ってやって行こうと考えていたよ。

雨が降って来たので店に戻ると丁度ウエイトレスの女の子が来てドアーを開けてくれる。みんなが久しぶりに店に戻って来た事を歓迎してくれて嬉しかった。楽器を運び込んで何時もの様にアンプをセット。平川君のドラムに今日は高梨学ちゃんがベース。平川君はグリーンカードが取得出来たとの事。おめでとう。学ちゃんは今年の夏日本に来ていて神保町の Adirondack に顔を出してくれたし 臼庭君のお通夜でも一緒だったね。
何時もの事だけど1 st Set はあまりお客がいなくて 2 nd Set になると人が入って来る。場所は違っても演奏する事は本当に楽しい。

今夜は80%はピックを使って演奏。実は帰りの飛行機の中で決めた事なんだけれど、こちらに帰って来てからずっとピックを使って練習しているんです。あれだけ毎日の様に仕事が出来たので自分の演奏が一段違う心境に入っている事を感じている。
素晴らしかった日本での経験で心はいっぱい、又新しい気持で音楽に取り組んでいますよ。

それでは又、

MASUO

2011年10月29日
 

Phil Woods

Around The World ツアーもいよいよラストスパートです。行けないと思っていた東北の旅も最高だった。旅にもすっかり慣れて二人の珍道中も快適。行く場所場所の人々と音楽を通して直接交流出来るなんて素晴らしい事です。少しの時間でも僕達の音楽が心の癒しになったなら本望です。街、食、紅葉の季節も満喫しましたよ。

ピットインのセッションも楽しかった。峰さん、チンさん、ヒロシ。貴重な宝の様な昔からの仲間。人生明日は何があるかわからないので一回一回の演奏が愛おしくて思わずとも熱が入ってしまいます。

今年は春、夏、秋と三シーズンも日本に居たし本当に特別な年だったな。ここでもう一度僕達の演奏に来てくれた方々に心から感謝したいと思います。ありがとう。これからもますます頑張ってギター弾きの活動をして行きますよ。

ところでフィルウッズ( Phil Woods ) アルトサックスの80歳の誕生日が近づいています。僕もメールで一言祝ってあげるつもりですがもしみなさんの中でも彼にお祝いのメールを送りたい人がいたら是非 こちら (※下の注記参照) に送って下さい。誕生日は11月2日なのでその前までにお願いします。  

MASUO

Phil Woods へのお祝いメッセージは受付終了しました。NAさん、nさん、Sさん3名の方からお寄せいただき、増尾さんに転送して、増尾さんからフィルへ、確かに送られました。ありがとうございました。 ( なお、Phil Woods は 被災地支援企画 One Word レコーディングにも参加してくれています。)

2011年10月14日
 

チンさんとの旅 -- 東北

みなさん、こんにちは。7月から始まったこの長いツアー気がつけばもう最後の東北の旅に来ています。郡山、仙台そして昨日は石巻、そして今夜は秋田に来ています。僕もチンさんも相変わらず元気に楽しくやっていますよ。

この数日本当に気持ち良い日本の秋日和でしたね。列車の窓の外はすっかり秋景色。紅葉が始まっている山々や畑、すすき、色づいた柿の木、ながめているといろんな思いが次から次へとわき上がって来ます。
今年は僕にとって特別な年だった。レコーディング、震災、4ヶ月に渡るツアー。充実して生きている人生の真っ直中って気がする。きっと人間としてミュージシャンとしても最高に幸せな時なんだと思う。でも何事も終りが来るんだね。チンさんとこんな風に二人きりで旅して毎日演奏するなんて事もこれからも滅多に無いと思うし、ふるさとである日本を離れる時も刻々近づいているし、いろんな気持がゴチャ混ぜになって、少し淋しくてセンチメンタルになってしまいます。

郡山は一度も来た事が無いと思っていたら来ていました。サダオさんのバンドで労音のコンサートだった様です。ベースが紙上理さんだったというのできっと僕がバンドに入ったばかりの頃だったんだと思いますよ。
郡山の駅を降りたら何か気のせいか肌がチクチク、チンさんと放射能かな~? 街には震災の爪痕がまだ残っていました。
Evans というクラブで演奏。今夜の収益は被災地支援の方に回します。栃木の石の蔵からも来て下さった方々もいて、終わってからオーナーの会田さんを始め居残って下さった方々が一日早い僕の誕生日を祝ってくれました。感謝!感謝!です。

仙台は2年前に始めてチンさんに連れて行ってもらった木村さんの自宅での演奏会です。自宅で演奏会なんて素敵ですね。今回も多くの人達が来て下さって、セカンドセットの頭にサプライズで Happy Birthday ! さあこれからと階段を下りて来た所でいきなり始まったのでビックリ。この数年この様に沢山の人に誕生日を祝ってもらった事が無かったし感激で気持がいっぱい。用意してくれたケーキのキャンドルを吹いて消して、話すと涙が出てしまいそうになるので一生懸命我慢。参りました!
65歳になりました。みんな本当にありがとうね~! 幸せ者です。 又忘れられない誕生日になりました。
僕のために MusicMann のアンプを用意してくれた方もいます。Special Thanks! です。

20年程前に岡田勉君と来た時に会っていた主催者の社長、渋谷さんのドライブで石巻に入りました。津波の被害に遭った海岸の方に連れて行ってくれましたがやはりそれはひどいものでその様は言葉では表せません。復興にはこれからがもっともっと大変だろうという事を実感しました。これからもみんなで支援して行きましょうね。
石巻グランドホテルで入場者を50人と決めてのフリーコンサート。今年の春の時点ではもう来れないと思っていた東北にこうして来ている僕達、来て下さった方々に僕達の音楽が少しの間でも心の癒しになったなら本望です。
この日はアンプが無かったので(主催者の渋谷さんはギター弾きなので自分のアンプが有ったのですが津波で全部流されてしまった訳です)ギタリストの宮野弘紀君がわざわざ東京からアンプを送ってくれたんですよ。彼とは30年程前にニューヨークでチラッと会っただけだったのですが、嬉しかったな~感激です。
又ケーキで誕生日を祝ってくれて、三日連続の三連ちゃん! みなさん Thanks a Million !!!!!

被災地支援 One Word のダウンロードを始めてそろそろ3ヶ月になります。近いうちに中間報告をしたいと思っていますが、すでにダウンロードして下さったみなさん本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いしますね。

玲子さん、ありがとう。了解です。近いうちに何としても又戻って来るからね。(※)

10月14日 2011年
秋田にて、
MASUO

※ 当サイトBBSの 書き込み #2997番を指しています

2011年7月12日
 

チンさんとの旅 -- 北海道の旅  2011年

北海道の旅から帰って来ました。チンさんと二人旅楽しかったですよ。さすがに北海道は涼しくて得してしまいました。
はじめて行った室蘭は雨、寒いくらいだった。Jazz Inn 816 はビルエバンス好きのマスター清野さんがやっている小さな店でしたが 地元の音楽サークルの学生さん達も沢山来てくれて空気が熱かった。室蘭独特のブタ肉を使った焼き鳥でうちあげ。

今回はほとんど電車で移動だったので気分はノンビリ。小樽もはじめてでした。泊まったホテルは港の目の前。運河沿いにずっと歩いて(お堀なんて言ってしまって.... トホホ) 昔からの古い建物が沢山
残っている情緒豊かな町を満喫。トツキさんとすれ違っていたんですね(※)
会場Gold Stoneは若いオーナー山本さん共にとても素敵な所でした。後半地元のミュージシャンとも一緒にやって、チンさんがピアノも弾いたり盛り上がりました。夕朝と海鮮丼連チャン。

旭川のじゃずそば放哉は昨年8月に始めて行った所です。出来てからまだ2年半というまだ新しいお店。オーナーの野村さんを中心に音楽好きな人々の溜まり場になっているんですね。おそばを食べてジャズなんてとってもお洒落で東京にもこんな店が一軒あったら良いのになぁ~ と思ってしまいます。

北見のJazz Foolは店に飾ってあるポスターやいろんな写真や訪
れたミュージシャンのサインしてある色紙等を見ていると今までの北見の音楽の歴史を感じました。福岡に住んでいる時に僕のアニマルハウス バンドのコンサートを見たと言うバーミューダーショーツとアロハシャツの良く似合うマスター紺野さんは音楽に熱い情熱を持っている人物。 今回のツアー最後の町中標津まで彼の車で送ってもらいました。途中 よってくれた摩周湖にはあらためて自然の素晴らしさ偉大さに圧倒されてチンさんも僕も大感動。

中標津は総合文化会館の小ホールでやったコンサートでした。主催者の小室さんはいつまでもギターに夢を追い続けている好人物。地方に行って演奏する事の素晴らしさの1つは、行く先々でこの様に情熱をもって音楽を愛している人達に直接会える事ですね。こうやって演奏の場を企画して下さる人々がいてくれる事僕達本当に幸せものだと思います。新しく出来たこの様なスペシャルな人達とのつながりを大切にして行きたいと思います。

僕達の演奏会に遠くからわざわざ来てくれた方も沢山いました。釧路から来てくれた人も居たり、札幌から4カ所の会場に駆けつけて下さった方もいたんですよ。何時もながら感謝の気持でいっぱいになってしまいます。

散歩したホテルの裏の標津川の土手。360°地球が丸く見えてしまう展望台。遠くかすんで見えた北方領土。
ありがとうございました。
又 忘れられない思い出がいっぱい出来た北海道の旅でした。

MASUO

ツアー中にアップしたのはこの 北海道 についてと次の記事 東北 についてだけですが、ツアー後の翌年4月以降に「チンさんとの旅 続編」シリーズ 1 ~ 7 としてほかの地方の旅についても書かれています。


この記事原稿と同時に 被災地支援 One Word レコーディング プロジェクト 完結編 の文も送られてきて、1つ前のFrom Masuoページ にアップしましたので、そちらも是非ご覧ください。
※ 当サイトBBSの、#2945 番 とつき さんによる書き込みを指しています。

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